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留学密着レポート Vol 7

記事: Asukaさん (トロント・ワーホリ)

Q. 留学しよう!と思った理由は?

まさか自分が海外に行くなんてことは全く想像していませんでした。私は絵を描く人なのですが、一番念頭にあったことはやはり語学に対するものでした。自分の場合は尊敬しているアーティストの母国語が英語であったことが大きいです。どうやら私は人に道を聞かれる星のもとに生まれたらしく、街でもよく海外から来られた方に道を尋ねられることが本当によくありました。そういった場面に出くわす度に「この目の前のひとと解り合えたら、きっともっと楽しくなるだろうな」と考えていました。

もう一つは漠然と「英語が話せたらどこでも生きていける」という考えを持っていたからです。これらが自分の人生のテーマとも言える部分と重なったんです。ただ、それだけなら日本にいても勉強はできるかもしれないです。でも本当の意味で理解しようと、理解したいと考えたときに文化であったりそこの暮らしに入り込まなきゃわからないことが必ずあると思いました。

あとは自分が絵を描く人として、ホンモノをその目で見て肌で感じて確かめたかったからです。本当に小さないくつもの点が重なって、タイミングがよかったこともあって「よし、じゃぁ行くか」となりました。なので正直、何年も前から海外生活に憧れを持っていたとか、そういったものではないと思います。たまたま、ラッキーなだけで。

Q. Asukaさんにとって「絵を描く」とはどういう意味ですか?アートから学ぶこととは?いつから絵を描き始めましたか?

物心がつくよりも前から当たり前に溶け込んでいたものだったので、絵を描くことに対しての何か特別なものってなかったりもします。みんなそうやって大人なっていくと思ってました (笑) ただ絵を描くことが本当に好きです。それが私にとって”遊び”でした。そして私が憧れるArtの世界というのはめちゃくちゃカッコいい世界、かっこよく生きたいと思いました。Artは自分でも気づいていなかった自分の内側を気づかせてくれます。もし他者(他のアート)から学ぶことがあるとするのならば、作品を通しての問いかけに対し自分がどう考えるか、作品の問いに自分なりの答えを考え探すことではないでしょうか。

Q. 通われたアートスクール名とどんなクラスを受講したか教えてください。

Toronto School of Art (TSA) へ通いました。様々なコースがあるのですが、私は色に関する技術を学びたかったのでアクリル絵の具・油絵の具を使って基本的なペインティングを行いました。

Q. 日本とカナダでアートに対して違いなど感じましたか?

「アートを見る目」が在ります。きちんとアートというものの存在を認めているというか。アーティストという存在が発信者として、影響力のあるヒトとしてのリスペクトがあるように感じました。日本にこれがないとは思っていませんが、日本よりもアートが身近な存在でより浸透しているのは明らかです。ギャラリーの数なんかの違いが、そういったことを明確に表しているかと思います。

Q. 語学学校行って英語を学んでからアートスクール行ってよかったと思ったことはありましたか?

語学学校とArtスクールを関連づけて考えたことがなかったのですが、少なくとも語学学校で学んだことに意味はあったと思います。どちらも共通して、素敵な先生に恵まれたことが大きいです。

Q. Asukaさんにとって「走る」とはどういう意味ですか?マラソンから学ぶことは?いつからマラソンを始めましたか?

3年くらい前から走りはじめました。毎日走っていると調子のいい日もあればそうでない時もあります。基本、外の街を走るから雨の日だってあります。そこにあるものはレースでも普段でも同じで、ただ前に進むしかないです。それって本当に人生そのもののように私は感じるんです。ただ自分の健康作りのためなら、たぶん私は走ることを続けられないです。それに元々、運動が好きなタイプではないどころか運動嫌いでした。自分が大切にしていることに対して、走ることによって自分を確認する作業でもあります。人は何かを祈る時に手を合わせるでしょう?ただ私は手を合わせる代わりに「走る」を選んだというだけです。

Q. トロントで参加されたマラソン大会は?感想や驚いたことなどカルチャーショックもあれば教えてください

トロントに到着して1ヶ月後くらい、9月に開催されたToronto WaterFront Marathonが初めての公式大会でした。そこで私はフルマラソンの42kmを走りました。STARTしてしまえばいいんです、ただ走っていればいいだけなんで…でも始まるまではやっぱり不安がありました。もうこれは、それまでにいかに走ってきたかでしか拭えないと。

レースの感想についてですが、日本の大会の様子を知っているわけではないのでなんとも言えないけれど、沿道がすごく派手に応援してくれるという印象を受けました。「自分が好きで勝手に走っているだけなのに、なんでこの人は面識もない私のことを応援してくれてるんだろう」とふと思ったことことがあります。当たり前の光景ではあるのですが、改めて冷静になりすぎると不思議だなと。まぁその応援の仕方なのですが、例えばめちゃくちゃ大量の紙吹雪をぶっ放すとか (笑) 、後片付けのこととか考えてしまうと一般道でやるレベルなのかこれは (笑) って思いました。チアだったり、楽器の生演奏だったりもありました。そういう姿から”今を全力で楽しむ”という姿勢をカナダの街から教わった気がします。フルマラソンって、本当に楽ではないんです。その分ゴールの瞬間は達成感があります。そして、38km地点なんかではこんなにしんどいし2度とフルは走らない…って思ったりもしたはずなのに、しばらくしたらなぜかまた走りたくなるんですよね。だから翌年5月に開催されたToronto Marathonでまた42km走ることになるとはこの時点では思ってなかったです。そういうことです (笑)

Q. 今回の留学経験で自分がどう変わったと思いますか?

多分自分では気づけていないと思うんです、何が変わったか。今、私は羽田行きのエア・カナダの機内でこの記事を書いているのですが、これから日本に帰ってまわりの人たちに気づかされるんだろうなぁ、と。ただこの1年が過ぎて改めて思うことは、”変わらないこと”かもしれません。どこに行ってもそこには街があって、人が居る。違うけど、同じなんです。私達も。

自分としてはむしろ”どんな環境にいてもブレない部分がある”ということを再確認することができたし、本当に大切にしていることや大切にしていたものは、きっと本人が思ってる以上にそう簡単に消えない。そこに関してはきちんと自分を認めて、前に進んでいかなきゃなと思っています。私だけに限らず、そういう気づきというものが今後を変えていくと思います。

Q. これから渡航する生徒さんへメッセージお願いします

産まれた場所や環境も性別も時代も選べなかったけれど、私たちは自分で選択をしてここに辿り着いたはずです。これからトロントへ来る人も今すでにトロントに居る人もまだ迷っている人も、自分を変えられるのは自分しかいません。全部自分で確かめてください。ここで感じること、やってみたいこと、行ってみたいところ、無駄かも知れないと思うことも、期待や不安の先にあるものも、あなた自身で確かめることに意味があると私は思います。大丈夫!

Q. Asukaさんにとってovrseeオフィスはどんな場所ですか?

慣れない生活で迷いそうな時やひとりで抱え過ぎてしまいそうな時、オフィスに行けばちゃんと息を吸って吐いて心の換気が出来る、そして「よし!」ってまた走り出したくなる、そんな場所です。
フルマラソンお疲れ様でした!立派なメダルをオフィスに見せに来てくれた日のことは忘れません!渡航前のカウンセリングでマラソン大会やアートスクールなど留学中にやりたいことをお話ししてくれましたが、そのやりたいこと全て達成しました。1年とは長いようであっという間です。その中で計画し目標達成するとは素晴らしいです。日本の帰国しても走るアーティストのAsukaさんでいてください!そしてトロントでの経験や刺激がこれからAsukaさんのアートにどのような影響があり変わっていくか楽しみにしています。さらにカッコいいアーティストになってください!

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